2025.08.28
こんにちは!福岡テクノスの広報担当です。
前回は、「軒」や「庇(ひさし)」がもつ基本的な機能や、その大切さについてご紹介しました。今回はその続きとして、実際の暮らしの中で、現代の住宅でも活かせる設計の工夫についてお届けします。
玄関先の雨よけ&日よけに
まず代表的なのが、玄関まわりの庇。雨の日に傘をたたむとき、荷物を抱えてカギを開けるとき、玄関ポーチに庇があるだけでストレスが激減します。宅配ボックスや外に置いておきたいものがある際にも良いですね。
また、強い西日が当たりやすい玄関であれば、夏場の遮熱効果にも。住む人にとっても、訪れる人にとっても「心地よい玄関」をつくる大事な要素と言えますね。
次に注目したいのが、勝手口や外部水栓、物干しスペースなど。日々の生活の中で何気なく使う場所に庇があると、「ちょっと外に出る」ことがぐんと快適になります。
たとえば、勝手口に庇があれば、ゴミ出しや買い物帰りの荷物の出し入れがラクになりますし、外干しの洗濯物が突然の雨にさらされるリスクも軽減されます。特に最近は、「半外空間」としてのテラスや軒下空間が見直されており、「外なのに安心して使えるスペース」として活用するご家庭も増えています。
あえて見せるデザインの軒も人気に
昔ながらの「深い軒」や「木の庇」といった和の意匠も、現代住宅に合うように洗練されたデザインで取り入れられることが増えてきました。
「軒が出ていると重たく見えるかも…」という印象も、全体のバランスや外壁材の工夫次第でモダンに仕上げることが可能です。機能性と美しさの両立。これも、今の家づくりにおける軒や庇の新しい価値です。
影をデザインするということ
軒や庇は、強い日差しや雨を防いでくれるだけでなく、「心地よい陰(かげ)」を暮らしの中につくってくれます。光と影のバランスを考えた設計は、視覚的にも空間的にも、豊かな住まいを生み出します。
「なんとなく落ち着く」「ここでひと息つきたくなる」といった感覚も、実は軒や庇がつくる陰影のおかげかもしれません。
軒や庇は、ただの飾りではなく、住まいの快適さを支えてくれる重要な存在です。「あってよかった!」と実感できる場面が住んでいると何度もあるのではないでしょうか。これから家づくりを検討される方も、「軒や庇、どうしよう?」と迷われている方も、ぜひ今回のコラムを参考にしてみてくださいね!