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「軒」と「庇」は、なぜあるの?暮らしに活きる「陰(かげ)」のデザイン

2025.08.26

こんにちは!福岡テクノスの広報担当です。

 

最近の家づくりでは、「軒」や「庇(ひさし)」をあえて設けないフラットな外観の住宅も多く見かけます。すっきりとしたデザインでおしゃれな反面、「昔の家には必ずあったのに、今は減っている」と驚かれる方も少なくありません。けれどこの「軒」や「庇」、実は快適な暮らしにとって、とても重要な役割を果たしているのです。

 

 

日差しをコントロールする「陰(かげ)のチカラ」

 

軒や庇があると、夏の強い日差しを自然に遮ってくれます。直射日光が窓から差し込むのを防ぐことで、冷房効率もアップ。逆に冬は太陽の角度が低くなるため、日差しを奥まで取り入れやすく、暖房の効きもよくなります。

 

つまり、軒や庇があることで「夏は涼しく」「冬はあたたかく」。冷暖房に頼りすぎない、地球にもお財布にもやさしい住まいがつくれるのです。これはまさに、自然と共存する“日本の家づくりの知恵”ともいえる考え方ですね。

 

外壁やサッシを守る「雨よけ」としても活躍

 

もうひとつ忘れてはならないのが、「雨をしのぐ」という役割です。軒が出ていれば、雨が直接サッシや外壁に当たりにくくなり、劣化や汚れの進行を防ぐことができます。特に梅雨や台風の多い地域では、窓まわりの防水性が住まいの寿命に大きく関わってきます。

 

「なくてもいい」ではなく、「あると嬉しい」

 

現代の住宅設計では、軒や庇は「省略しても構造的に問題ない」ことが増えてきました。ですが、「ないと気づかなかった不便さ」を感じている声も多く、改めてその価値が見直されています。

 

たとえば、深い軒の下にできる日陰は、玄関先や庭まわりでのちょっとした作業を快適にしてくれますし、外観に奥行きが出ることで、家全体が落ち着いた印象に見えるという「デザイン面」でのメリットもあります。

 

「あると便利で、見た目もきれい」。そんな暮らしの「陰の立役者」が、軒や庇なのです。

 

次回は、現代の生活スタイルに寄り添った「軒や庇の活用アイデア」についてお話しします。お楽しみに!

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