2025.06.05
こんにちは!福岡テクノスの広報担当です。
最近、「家族が自然と集まれる広いリビングがほしい」「吹き抜けのある開放感たっぷりの空間にしたい」というご要望を多くいただくようになりました。
でも実は、リビングをただ「広く」設計するだけでは、快適さも安全性も成り立ちません。広い空間を確保するには、構造的に無理のない設計が必要です。今回は、福岡テクノスが採用している「テクノストラクチャー工法」を通じて、柱の少ない大空間リビングをどう実現するかを、わかりやすくお伝えします。
なぜ大空間リビングは難しい?柱と耐震の関係
「開放感のある間取りにしたい」と思ったときに、まずぶつかるのが「柱を減らしたい」という理想と、「耐震性を確保したい」という現実のバランスです。
木造住宅では、柱や耐力壁を一定の間隔で設けないと、建物全体の強度が保てません。つまり、「ただ柱を抜けばいい」というわけではなく、その分構造をきちんと補強しなければ、地震などの災害時に建物が不安定になってしまうリスクがあります。
そのため、一般的な在来木造工法では、リビングを広く取ろうとしても柱や壁が必要な箇所がどうしても出てきてしまい、結果として「思ったより開放感が出ない」「動線が邪魔になる」といった問題につながることも。
「木+鉄」のハイブリッド構造が生む、大空間と安心の両立
こうした悩みを解決してくれるのが、パナソニックが開発した「テクノストラクチャー工法」です。
この工法では、住宅の梁(はり)に「テクノビーム」と呼ばれる木と鉄を組み合わせた独自の部材を使用します。鉄骨の強度を取り入れることで、柱の数を大幅に減らしながらも、建物全体の耐震性・耐久性をしっかり確保することが可能になります。
福岡テクノスでは、このテクノストラクチャー工法を活かし、柱の少ない大空間リビングや吹き抜け、ワンフロアの開放的な平屋など、構造上の制限を超えた自由な設計をご提案しています。
さらに特筆すべきは、テクノストラクチャーではすべての住宅で「構造計算(許容応力度計算)」を実施しているという点です。
これは、ビルやマンションなどの大型建築物では当たり前に行われている工程ですが、一般的な木造住宅では省略されることがほとんどです。しかし、福岡テクノスでは「家族の命を守る場所であるからこそ、目に見えない部分にも根拠ある安心を」という考えのもと、全棟で緻密な構造チェックを行っています。
この構造計算によって、安全性が数値で明確になるだけでなく、「どこまで柱を減らせるか」「どれくらいのスパン(柱と柱の間隔)を飛ばせるか」が正確に把握できるため、結果として設計の自由度が大きく向上するのです。
大空間リビングは、家族の関係も豊かにします
柱の少ない広いリビングは、ただ「見た目がすっきりしている」「おしゃれに見える」というだけではありません。
・家族がそれぞれ別のことをしていても、同じ空間にいられる心地よさ
・来客時にも、リビング+ダイニング+キッチンが自然にひとつながりに
・家具のレイアウトも自由度が高く、模様替えやライフステージの変化にも対応しやすい
こうした暮らしの“質”を高める空間づくりが、構造の選び方ひとつで叶うのです。
次回は、実際に大空間リビングを取り入れたお客様の声や、「ただ広いだけじゃない、快適に暮らすための工夫」について、さらに深掘りしてご紹介します。大空間を「気持ちいい」だけで終わらせないために、知っておきたい視点をお届けします。ぜひお楽しみに!